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パイナップルに含まれるシュウ酸カルシウム結晶を顕微鏡観察

管理人コラム

先日、スーパーマーケットで美味しそうなパイナップルを見つけたので、思わず購入。

早速、美味しくいただいたのですが、
せっかくですのでパイナップルの果肉を顕微鏡観察することにしました。

パイナップルの果肉片を少量採取(数mm角程度で十分)し、スライドガラス上に載せます。
カバーガラスをかけてゆっくりと押しつぶします。

(パイナップルの果肉片を押しつぶす際、カバーガラスが割れてけがをしないよう注意しましょう。必要に応じて、耐切創手袋等の保護具の着用をお勧めします)


では早速、低倍率から観察していきます。

対物4倍で観察すると、ところどころに四角い塊(端がギザギザになっている)が確認できます。以前キウイフルーツの果肉の観察の際にも確認できた、シュウ酸カルシウムの結晶の束です。暗視野で確認するとその部分が白っぽく強調されて見えるのでわかりやすいです。

パイナップル中のシュウ酸カルシウム結晶(対物4倍)暗視野照明

もう少し倍率を上げてみましょう。対物10倍での観察がこちら。

パイナップル中のシュウ酸カルシウム結晶(対物10倍)維管束(導管)と一緒に撮影

視野中央を横切っているのは維管束ですね。維管束を隔てて左上側に1か所、右下側に1か所の計2か所、結晶束の存在が確認できます。左上の結晶束は、一部ばらけて三角形状に広がっているのがわかります。

パイナップル中のシュウ酸カルシウム結晶(対物10倍)

暗視野照明下でも観察してみましょう。

パイナップル中のシュウ酸カルシウム結晶(対物10倍)暗視野照明

植物細胞内に見られるシュウ酸カルシウム結晶の多くは、主に液胞内で形成されるといわれています。今回の観察結果からパイナップルの場合も同様に、液胞内で形成されているようです。(液胞部分は暗視野照明では真っ黒に見えます)

さらに高倍率(対物40倍)で観察しましょう。

パイナップル果肉中の維管束(対物40倍)

維管束部分です。

パイナップル果肉中のシュウ酸カルシウム結晶(対物40倍)

両端が鋭利な針状結晶ですね。見るからに痛そうです。

パイナップル含有のシュウ酸カルシウム結晶(対物40倍)押しつぶし時に細胞から流れ出した結晶を撮影。

シュウ酸カルシウム結晶の束の大きさはさまざまで、結晶の長さにも違いが見られます。しかし、一つの束の中にある針状結晶に注目すると、それぞれの長さはほぼ揃っているようです。

パイナップル中のシュウ酸カルシウム結晶(対物40倍)。結晶の束をほぐした状態。両端が尖った、長さのほぼ揃った針状結晶から構成されている。

 

これまで、キウイフルーツやヤマイモを顕微鏡で観察し、それらに含まれるシュウ酸カルシウムの針状結晶を観察してきました。パイナップルにも同様の結晶が含まれているといわれていますが、今回、実際に顕微鏡で観察し、その存在を確かめることができました。

結晶の大きさや量、分布は植物の種類によってどのように異なるのでしょうか。また、同じパイナップルでも、品種や収穫時期、熟度によって結晶の状態に違いが見られるのかもしれません。こうした違いを比較しながら観察してみるのも面白そうですね。自由研究にもいかがでしょうか。

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