いちごさん《佐賀i9号》(佐賀県産)

顕微鏡写真集

いちごの顕微鏡観察をしましょう。

今回観察するのは、佐賀県産の「いちごさん」になります。

(具体的な観察手法は、以下の記事を参考になさってください)

イチゴの表面や果実(果皮・果肉)を顕微鏡観察
今回はイチゴを顕微鏡観察してみましょう。まずはイチゴの表面部分をざっくりと観察します。イチゴの表面をカッターナイフ等で削ぎ取り、ピンセットを用いてスライドガラス上にのせます。水を数滴たらし、カバーガラスをかぶせてまずは低倍率(60倍)で観察...

 

では早速観察していきましょう。

まずは実体顕微鏡を使ってイチゴの表面を観察していきます。

つぶつぶ(果実)がゴマのようです。

徐々に倍率を上げていくと、このゴマのように見えるつぶつぶには、ところどころ茶色い棒のようなものがくっついていることがわかります。

実はこのつぶつぶは、「痩果(そうか)」とよばれるイチゴの果実の部分になります。痩果から飛び出している棒のようなものは、元々めしべだったところの名残で、めしべの軸の部分が枯れて一部残ったものです。

ちなみに実体顕微鏡での観察は、左目、右目それぞれが別々の対物レンズを通して観察するため、対象物が立体的に見えるのが大きな特徴の一つです。そのため、今回のように痩果から棒状のものが突き出している様子や、イチゴの表面に透明な毛が生えている様子も分かりやすく観察できます。ぜひ実際に観察し、その見え方を体験してみてくださいね。

次に、同じサンプルを今度は生物顕微鏡で観察してみましょう。

生物顕微鏡は透過光を使ってサンプルを観察するように設計されているため、試料と対物レンズの隙間が小さく、上から光を当てて観察するのは苦手です。しかし4倍や10倍程度の比較的低倍率の対物レンズなら、試料と対物レンズの間の隙間が大きいためLED懐中電灯等で試料を照らすことが可能で、簡易的に実体顕微鏡のような使い方ができます。

イチゴ(いちごさん)の表面(対物10倍)

いちごの赤い色素は、表面に集中しているようです。また、均一に分布しているのではなく、濃い部分と薄い部分に分かれていることがわかります。濃い部分は、赤というよりも黒に近い色合いですね。

イチゴ(いちごさん)の果肉断面(対物10倍)

次にいちごを縦に切り、いちごの断面観察をしてみました。いちごの果肉の中心部分は見た目も白っぽいですが、顕微鏡で見ると表層に見られた赤黒い色素の塊が見られず、表層に比べて色素がほとんどないことがわかります。

イチゴ(いちごさん)の果肉断面(対物40倍)

最後に、痩果の中身を観察してみましょう。痩果はイチゴの果実の部分なので、中に種子が入っていると思われますが、うまく確認できるでしょうか。

いちごのつぶつぶの横断面がこちら↓

痩果(いちごのつぶつぶ部分)の断面(対物10倍)

残念ながら今回はっきりと種を確認することはできませんでしたが、痩果がれっきとした果実であることを観察結果からうかがい知ることができました。

機会があれば、痩果の断面観察に再チャレンジし、種の痕跡を見つけられればと思っています。ではまた!

 

 

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