宇宙塵を顕微鏡観察しましょう。
宇宙塵(cosmic dust)とは、宇宙空間に散らばっている1mm以下の固体粒子(いわゆる「塵《ちり》」)です。流星塵ともいわれています。
サイズの大きな隕石と比べると数が多いため、たくさんの「ちり」が絶えず地球上に降りそそいでおり、その量は年間に5000トン以上との推計もあります。
宇宙塵の採取方法ですが、簡易な方法としてはワセリンを薄く塗ったスライドガラスを屋外に1日程度放置しておくと運が良ければ(笑)空から降ってきた宇宙塵がくっついています。
回収したスライドガラスは、そのまま100倍程度で観察し、球状の物体を探します。
今回見つかった宇宙塵と思われる物体がこちら。
丸い形状の物体のようですが、透過光観察では光を通さず真っ黒で何だかよくわかりません。
このため100均のLEDライトを用い、この丸い物体に斜め方向から光を照射して観察します。
斜めから光を当てることで、表面に金属のような光沢のある球状の物体であることがわかりました。
(別の日に採集したプレパラートからも同様の球体を見つけることができました↓)
宇宙塵が大気圏に突入する際、空気との摩擦熱で溶融して球状となるものがあり、今回見つかった球体もその可能性が高いです(組成や構造を詳しく分析してみないとわかりませんが)。
子供の頃、宇宙塵が地球上に降り積もる量を推計したことがあります。
その時の計算は、
地球の表面積:S1(cm2)
スライドガラスの観察面積:S2(cm2)
宇宙塵の体積:V(cm3)(球の半径→体積を算出)
採取日数:t(日)
宇宙塵の密度:d(g/cm3) 地球上の鉄、岩石の比重の平均と仮定(d≒5)
とすると、地球上に降り積もる量W(g)は、
W=(S2/S1)×(365/t)×(V×d)=365・S2Vd/S1t
というように超概算で見積ったのですが、そもそも地球全体を数十枚のプレパラートで推算することに無理があったのか?計算を間違えたのか😅?5000トンよりも随分大きい値(確か数十万トン…)が出てびっくりしていたような記憶があります。
40年近く前のことなので、記憶が曖昧ですが、、サンプル数を稼いで検証すれば5000トンに近い値がでるかもしれません。
自由研究のネタにいかがでしょうか。
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