暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
今回は、顕微鏡観察で少しでも涼しさ?を感じられるよう、雪の結晶ライクな「醤油の結晶(フラクタル構造)」の顕微鏡観察を行ってみます。
まず、醤油(今回使用したのは、濃口しょうゆ)を1滴スライドグラス上に滴下し、カバーガラスの端などを使って醤油を薄く塗り広げます。
1時間ほど放置し、スライドグラス上の醤油が乾燥したら、カバーガラスをかけ、100倍程度で観察します。
まるで都市に縦横にはりめぐらされた道路のようです。道は延々と続きます。
これは、醤油に含まれる塩分(主に塩化ナトリウム)が析出したものだと思われます。塩化ナトリウムは、通常は立方体形状の結晶として析出しますが、醤油には塩化ナトリウム以外の成分が多く含まれており、これが塩化ナトリウムの結晶析出時に結晶成長の起点(結晶核)として作用し、いろいろな方向に結晶成長が進むのでしょう。
まさに自然の芸術(art)ですね。自然が生み出す建築(architecture)は、芸術的です。
250倍まで倍率を上げてみましょう。
こうやってみると、醤油の結晶が、雪の結晶や、植物の葉脈、シダの葉にもみえてきます。
大自然にとってみれば、醤油の結晶も、植物の葉っぱも同じようなもので、同じような法則を用いて「創造」しているのかもしれませんね。
【追記】
今回の観察をする際にしょうゆを取り分けていた「小皿」を片付けずに放置していたところ、食塩が析出してきたのでこちらも100倍で観察。
1mm角位の比較的大きな食塩の結晶がいくつも生成していました。
コメント
丸いのはなにですか?
ご質問ありがとうございます。
分析しないと正確にはわかりませんが、恐らく
炭水化物やたんぱく質(醤油に含まれている食塩以外の成分)が析出しているのだと思います。