エアコンのフィルターに付着したホコリを顕微鏡観察

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連日の猛暑で、わが家のエアコンもフル稼働です。エアコンのフィルターが目詰まりすると冷房の効率が落ちるので、フィルターを毎週こまめに掃除していますが、毎回結構な量のホコリが付着していて驚いています。

そこで、エアコンのフィルターに付着したホコリを顕微鏡観察してみましょう。

エアコンのフィルター表面にセロハンテープを押し付け、フィルター上に溜まったホコリを採取します。

ホコリを採取したセロハンテープをスライドガラスに貼り付け、まずは低倍率(60倍)で観察します。

エアコンフィルターに付着した部屋中のホコリ(60倍)暗視野照明

全体的に見て繊維状物質が多い印象です。不定形の粒子状物質も多数含まれています。もう少し拡大してみましょう。

エアコンフィルターに付着した部屋中のホコリ(100倍)

繊維状物質の正体は何でしょうか?

おそらくその多くは、私たちが着用している衣類や布団などの「繊維」だと思われます。衣類等の繊維は、日常生活の動作(摩擦や引張、曲げ等)によって微小な破壊(繊維の切断等)が生じ、少しずつ衣類や布団から離れ、空気中を漂っているのだと推察されます。

衣類などの多くには化学繊維(プラスチック)が使用されているので、衣類から脱離した微小な繊維はマイクロプラスチックとして大気中を漂うこととなります。

もう少し拡大して詳しくみていきしょう。

エアコンフィルターに付着したホコリ(600倍)

化学繊維だけでなく(綿、シルクなどの)天然繊維もあるので、一概には言えませんが、一般的に化学繊維は帯電しやすく、繊維の表面に(より小さな)ホコリや化学物質などの異物を吸着しやすい性質があります。

上の顕微鏡写真でも、繊維のまわりにより小さなゴミのようなものがたくさん付着しているのがわかりますね!

このため、化学繊維などの粒子状浮遊物質は、それ自身の有害性だけでなく、表面に付着するさまざまな物質(花粉、化学物質、細菌、ウイルスなどの影響(有害性)も考慮する必要があります。

顕微鏡観察を通じて、黙々とホコリを集めてくれるエアコンフィルターの働きに感謝すると同時に、こまめなエアコンフィルター清掃の重要性を改めて実感した次第です。

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