スギ花粉を顕微鏡観察

花粉

わたくしごとですが、
10年くらい前にスギ花粉による花粉症を発症したようで、
それ以降、毎年春先になるとスギ花粉特有の症状に悩まされてきました。

数年前からクリニックで免疫治療を受けて随分マシになったものの、
今年もスギ花粉が飛び始めたのがはっきりわかる位で(苦笑)、
数日前から目がかゆいです。。

 

今朝、自宅に駐車していた自動車のフロントガラスが黄色くなっていたので
恐る恐る(笑)、ウエットティッシュで花粉を採取しました。早速顕微鏡観察してみましょう。

ウェットティッシュに付着した黄色い花粉をスパチュラ(なければ小さなヘラ)でスライドガラス上に擦り付け、対物10倍(カメラでは150倍相当)で観察したのがこちら。

スギ花粉(150倍)暗視野照明

ウェットティッシュでふき取りながら採取したため、花粉どうしがくっついて凝集しています。
さらに倍率を上げて観察しましょう。

スギ花粉(600倍)

ふき取り時の圧力か、ウェットティッシュの消毒液の影響か、花粉の一部が壊れてしまっています。

花粉表面に(花粉よりも小さい)微粒子が付着しています。花粉が大気中を漂っている間に、大気中のちりやゴミを吸着したのでしょうか。

次に、花粉が眼や鼻腔に付着した状態を再現するために、プレパラート上の花粉に生理食塩水(約0.9wt%の食塩水。涙や鼻腔内の粘液と同じ浸透圧を想定)を1滴たらし、カバーガラスをかけてすぐに観察したのがこちら。

スギ花粉(600倍)生理食塩水に浸漬直後。花粉が割れ欠けている。

涙や鼻水と同じ浸透圧の生理食塩水は、花粉にとっては薄すぎる(浸透圧が低い)ようですね。花粉の中に水が浸入してパンパンになり、割れはじめています。

数分後に再度観察してみると、花粉が完全に壊れて、中身が飛び出しています。

スギ花粉(600倍)生理食塩水に浸漬、3分経過後。花粉が割れて中身(アレルゲン)が放出された。

30分後、壊れて中身が飛び出した花粉ばかりになりました。

スギ花粉(600倍)生理食塩水に浸漬、30分経過後。花粉の多くは割れてしまっている。

スギ花粉の中身にはアレルギーの原因物質(アレルゲン)が含まれており、花粉が割れるとアレルゲンが放出されるため、眼や鼻の粘膜を刺激します。

この文章を書いていると、なんだか目がかゆくなって、鼻がムズムズしてきました。気のせいだと思いますが、スギ花粉の観察は今日はこれくらいにしたいと思います。ではまた。

 

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