お風呂に黒カビ(と思わしき黒い物体)が多数発生していました。
掃除する前にサンプルを採取(笑)、顕微鏡観察しました。
タイル目地のコーキング材やシャンプー容器などに付着している黒い物体を、スパチュラでこそげ取ります。
スライドガラスの上に乗せて、水を1滴加え、スライドガラスをかけて100倍で観察。
黒い球状の塊がいくつも確認できます。その1つの大きさを測定してみると、半径約28μm。かなり小さいです。
球体のまわりに何か毛のようなものが出ているのが見えますが、細かいところまではよくわかりません。さらに拡大してみましょう。
1000倍で観察すると、糸状の菌糸や丸い胞子の存在が確認でき、これが見立て通り「カビ」であることがはっきりとわかりました。
よく見ると、カビ以外にもたくさんの細菌が活動しているのが観察されます。うわっ、掃除しなきゃ(汗)
上の写真では、球状の菌や、球が5つ繋がった「連鎖球菌」が確認できます。このほか、大腸菌でしょうか?細長い棒状の細菌(桿菌)がいくつも動いています。
カビは、湿気(水分)、適度な温度、酸素、栄養が揃ったときに繁殖します。お風呂は湿気が多くて暖かく、空気(酸素)の存在下、人間の体から出た垢や汗、シャンプーやリンスなどに含まれる有機成分などを栄養に増殖していくと考えられます。なので、カビの繁殖を防ぐには、換気を良くして水分を減らしたり、掃除をこまめにしてカビの栄養となる有機成分を良く洗い流してやる必要があります。
黒カビの顕微鏡観察で、毎日のお風呂の掃除がいかに大切かを実感しました。